CES2019“Accessibilityカテゴリ”で最優秀賞を受賞!歩道領域に特化した「WHILL自動運転システム」が高齢化社会を変えてくれるかも
CES2019“Accessibilityカテゴリ”で最優秀賞を受賞!歩道領域に特化した「WHILL自動運転システム」が高齢化社会を変えてくれるかも:
“バリアフリー”という言葉が聞かれるようになって久しいが、まだまだ日本国内における道路や交通網におけるバリアフリー化は十分でないのが現状だ。車椅子での移動は困難が多く、外出をあきらめてしまう方も少なくないという。
「WHILL自動運転システム」は、同社が独自に開発した自動運転・自動停止機能などを備えた「WHILL自動運転モデル」および、複数の機体を管理・運用するシステムで構成されている。長距離の歩行を困難と感じる高齢者・障害者の移動シーンをサポートする歩道領域における自動運転システムだ。この「WHILL自動運転システム」は、CES2019において、Accessibilityカテゴリで最優秀賞を受賞したという。
これは日本国内だけの問題でなく、世界中で高齢者の介助に関わる人手不足が大きな課題となっている。なかでも空港、駅、商業施設などの大型施設では、車椅子の介助や車椅子の回収に人的コストがかかっている。
年間搭乗者数が世界TOP20に入るある大規模空港では、年間約7000万人の搭乗者のうち、約1%強が移動や乗降などに支援を要するPRM(Passenger with Reduced Mobility)で、PRMの利用者へのサービス提供に、年間数10億円規模の予算を割り当てているという。
先進諸国の空港の多くでは、PRMの数は全世界の主要空港で平均して年間10%程度増加していることが分かっており、予算規模は年々拡大していることが予測される。(*3)
【「WHILL自動運転システム」のコンセプト】
「WHILL自動運転システム」は、空港、商業施設、観光地、スマートシティなどでのシェアリングを想定し、誰でも簡単・安全に走行できる機能を実装。さらに、車椅子の運搬や回収、管理など、これまで人の手で行っていた作業を自動化する。主な特長は以下の通り。
1.「歩道領域」ならではの自動運転・自動停止機能
2.地図情報を周囲の状況と照らし合わせ、安全に自動走行
3.通信回線の搭載により、複数の機体の位置情報を一元化して管理
4.使用シーンにあわせたオプション・アプリケーションを開発
【CESでお披露目する自動運転WHILL(プロトタイプ)】
1.「歩道領域」ならではの自動運転・自動停止機能
歩道を走行するパーソナルモビリティの自動運転・自動停止の場合は、周囲の歩行者との距離の近さや、家具や柱などの障害物を想定し、周囲全体を視野に入れる必要があり、前方と側方の監視のために、ステレオカメラを左右のアーム部分に1台ずつ搭載し、広い視野角度を実現。機体後方にもセンサーなどを搭載し、後退の際の衝突などに備える。
2.地図情報を周囲の状況と照らし合わせ、安全に自動走行
センサー群を用いて、周囲の状況を検知し、その情報とあらかじめ収集した地図情報を照らし合わせ、安全に自動走行。乗り捨てたWHILLは自動で待機場所まで戻る。
3.通信回線の搭載により、複数の機体の位置情報を一元化して管理
WHILLは通信回線を搭載しているため、機体の位置情報を一元化して管理することも可能。どの場所にどの機体があるかを把握でき、運用の負荷を削減する。
4.使用シーンにあわせたオプション・アプリケーションを開発
使用シーンにあわせたオプション・アプリケーションを開発することもできる。例えば今回のCESで展示するモデルでは、WHILLを呼び出すためのアプリや、乗車しながら運転状況を確認できるタブレット端末、背面のスーツケース格納オプションなども参考展示している。
「WHILL自動運転システム」は、初めて操作する方でも簡単・安全に操作できるユーザビリティと自動停止機能、車椅子の回収の人手を減らす自動運転機能などを搭載している。介助されていた車椅子利用者が自分でモビリティを運転することで、施設内を自由に移動することができるようになり、消費の拡大も見込める。また、これまで長距離を歩くことを負担と感じ、移動を控えていたユーザー層の新たな取り込み効果も期待できる。
現在、スキポール空港(オランダ)、ヒースロー空港(英国)、ラガーディア空港(米国)などでの実用化に向けた協議を進めているほか、空港以外にも、スポーツ施設、商業施設、観光地などでの実用化を順次進めていく展望だ。また小田急グループほか3社とMaaS連携を始めている。将来的には、全世界の歩道領域で公共交通機関のように利用されることを目指し、2020年を目処に公道での実用化を行う予定だ。
「人生100年時代において、すべての人が社会参加、労働、ボランティアなどで活躍しつづけるためには、スムーズに移動できることが前提となります。しかし、現状、電車やバス、タクシーなどの交通機関を降りた後、目的地までのわずかな距離を歩けない人々が、結果として外出をためらっています。
『100m先のコンビニに行くのをあきらめる』という一人の車椅子ユーザーの声から始まったWHILLは、今や世界中で多くの人々に『自分の足』としてご利用いただけるようになりました。しかし、私たちは、これを個人へのプロダクト提供にとどまらず、誰もがインフラのように当たり前に使えるサービスとして構築したいと考えています。
A地点からB地点からの移動を最適化するMaaS事業において、目的地までの数キロメートル、ラストワンマイルをつなぐ、だれもが安全に乗れるインフラは、まだ存在していません。WHILLはそこで、『最後の1ピース』としての役割を果たし、すべての人の移動をシームレスに繋ぎ、歩道領域の移動にイノベーションを起こします」
<CES2019出展概要>
会場:米国ネバダ州・ラスベガス
ブース場所:Sands, Halls A-D – 43513 (Health & Wellness Marketplace)
会期:2019 年 1 月 8 日(火)~ 11 日(金)(米国時間)
公式HP:http://www.ces.tech/
車椅子の方、高齢者の方が、もっと自由に自分の意思で移動できるようになれば、世界が変わるはず。テクノロジーの力を借りながら、より良い世の中になっていって欲しいものである。
*1: 内閣府 「平成30年版高齢社会白書(全体版)」 1 高齢化の現状と将来像 https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2018/html/zenbun/s1_1_1.html
*2: 国土交通省 都市局「都市における人の動き-平成22 年全国都市交通特性調査集計結果から-」 http://www.mlit.go.jp/common/001087037.pdf
*3:WHILL調べ
WHILL株式会社
PR TIMESリリース
“バリアフリー”という言葉が聞かれるようになって久しいが、まだまだ日本国内における道路や交通網におけるバリアフリー化は十分でないのが現状だ。車椅子での移動は困難が多く、外出をあきらめてしまう方も少なくないという。
・“CES2019”で受賞!「WHILL自動運転システム」を展示
WHILL株式会社は、2019年1月8日~11日の4日間、アメリカ・ネバダ州ラスベガスで開催される世界最大級の家電・エレクトロニクス技術展示会「Consumer Electronics Show 2019(CES)」で、「WHILL自動運転システム」を出展する。「WHILL自動運転システム」は、同社が独自に開発した自動運転・自動停止機能などを備えた「WHILL自動運転モデル」および、複数の機体を管理・運用するシステムで構成されている。長距離の歩行を困難と感じる高齢者・障害者の移動シーンをサポートする歩道領域における自動運転システムだ。この「WHILL自動運転システム」は、CES2019において、Accessibilityカテゴリで最優秀賞を受賞したという。
・車椅子の介助や回収に関わる人的コストが増加
日本の後期高齢者(75歳以上)は1748万人で、総人口に占める割合は13.8%(*1)、またその過半数が500メートルを超えて歩行するのが困難と感じているという。(*2)これは日本国内だけの問題でなく、世界中で高齢者の介助に関わる人手不足が大きな課題となっている。なかでも空港、駅、商業施設などの大型施設では、車椅子の介助や車椅子の回収に人的コストがかかっている。
年間搭乗者数が世界TOP20に入るある大規模空港では、年間約7000万人の搭乗者のうち、約1%強が移動や乗降などに支援を要するPRM(Passenger with Reduced Mobility)で、PRMの利用者へのサービス提供に、年間数10億円規模の予算を割り当てているという。
先進諸国の空港の多くでは、PRMの数は全世界の主要空港で平均して年間10%程度増加していることが分かっており、予算規模は年々拡大していることが予測される。(*3)
・「WHILL自動運転システム」とは
このような状況を受け、WHILLでは「歩行困難者の社会参加の機会増加」「介助などの負荷の軽減」を目指し、空港など施設内での利用を想定した「WHILL自動運転システム」を開発した。【「WHILL自動運転システム」のコンセプト】
「WHILL自動運転システム」は、空港、商業施設、観光地、スマートシティなどでのシェアリングを想定し、誰でも簡単・安全に走行できる機能を実装。さらに、車椅子の運搬や回収、管理など、これまで人の手で行っていた作業を自動化する。主な特長は以下の通り。
1.「歩道領域」ならではの自動運転・自動停止機能
2.地図情報を周囲の状況と照らし合わせ、安全に自動走行
3.通信回線の搭載により、複数の機体の位置情報を一元化して管理
4.使用シーンにあわせたオプション・アプリケーションを開発
【CESでお披露目する自動運転WHILL(プロトタイプ)】
1.「歩道領域」ならではの自動運転・自動停止機能
歩道を走行するパーソナルモビリティの自動運転・自動停止の場合は、周囲の歩行者との距離の近さや、家具や柱などの障害物を想定し、周囲全体を視野に入れる必要があり、前方と側方の監視のために、ステレオカメラを左右のアーム部分に1台ずつ搭載し、広い視野角度を実現。機体後方にもセンサーなどを搭載し、後退の際の衝突などに備える。
2.地図情報を周囲の状況と照らし合わせ、安全に自動走行
センサー群を用いて、周囲の状況を検知し、その情報とあらかじめ収集した地図情報を照らし合わせ、安全に自動走行。乗り捨てたWHILLは自動で待機場所まで戻る。
3.通信回線の搭載により、複数の機体の位置情報を一元化して管理
WHILLは通信回線を搭載しているため、機体の位置情報を一元化して管理することも可能。どの場所にどの機体があるかを把握でき、運用の負荷を削減する。
4.使用シーンにあわせたオプション・アプリケーションを開発
使用シーンにあわせたオプション・アプリケーションを開発することもできる。例えば今回のCESで展示するモデルでは、WHILLを呼び出すためのアプリや、乗車しながら運転状況を確認できるタブレット端末、背面のスーツケース格納オプションなども参考展示している。
「WHILL自動運転システム」は、初めて操作する方でも簡単・安全に操作できるユーザビリティと自動停止機能、車椅子の回収の人手を減らす自動運転機能などを搭載している。介助されていた車椅子利用者が自分でモビリティを運転することで、施設内を自由に移動することができるようになり、消費の拡大も見込める。また、これまで長距離を歩くことを負担と感じ、移動を控えていたユーザー層の新たな取り込み効果も期待できる。
現在、スキポール空港(オランダ)、ヒースロー空港(英国)、ラガーディア空港(米国)などでの実用化に向けた協議を進めているほか、空港以外にも、スポーツ施設、商業施設、観光地などでの実用化を順次進めていく展望だ。また小田急グループほか3社とMaaS連携を始めている。将来的には、全世界の歩道領域で公共交通機関のように利用されることを目指し、2020年を目処に公道での実用化を行う予定だ。
・WHILL株式会社の代表取締役がコメント
WHILL株式会社代表取締役兼CEO 杉江 理氏がコメントを寄せている。「人生100年時代において、すべての人が社会参加、労働、ボランティアなどで活躍しつづけるためには、スムーズに移動できることが前提となります。しかし、現状、電車やバス、タクシーなどの交通機関を降りた後、目的地までのわずかな距離を歩けない人々が、結果として外出をためらっています。
『100m先のコンビニに行くのをあきらめる』という一人の車椅子ユーザーの声から始まったWHILLは、今や世界中で多くの人々に『自分の足』としてご利用いただけるようになりました。しかし、私たちは、これを個人へのプロダクト提供にとどまらず、誰もがインフラのように当たり前に使えるサービスとして構築したいと考えています。
A地点からB地点からの移動を最適化するMaaS事業において、目的地までの数キロメートル、ラストワンマイルをつなぐ、だれもが安全に乗れるインフラは、まだ存在していません。WHILLはそこで、『最後の1ピース』としての役割を果たし、すべての人の移動をシームレスに繋ぎ、歩道領域の移動にイノベーションを起こします」
<CES2019出展概要>
会場:米国ネバダ州・ラスベガス
ブース場所:Sands, Halls A-D – 43513 (Health & Wellness Marketplace)
会期:2019 年 1 月 8 日(火)~ 11 日(金)(米国時間)
公式HP:http://www.ces.tech/
車椅子の方、高齢者の方が、もっと自由に自分の意思で移動できるようになれば、世界が変わるはず。テクノロジーの力を借りながら、より良い世の中になっていって欲しいものである。
*1: 内閣府 「平成30年版高齢社会白書(全体版)」 1 高齢化の現状と将来像 https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2018/html/zenbun/s1_1_1.html
*2: 国土交通省 都市局「都市における人の動き-平成22 年全国都市交通特性調査集計結果から-」 http://www.mlit.go.jp/common/001087037.pdf
*3:WHILL調べ
WHILL株式会社
PR TIMESリリース
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