救急車は有料です。-中国・北京市での料金設定は?
救急車は有料です。-中国・北京市での料金設定は? : ■要旨 中国において、救急車の出動は有料である。また、諸外国の状況をみても、有料が一般的である。例えば、日本と同様にG7のメンバーであるアメリカ、カナダ、フランスなどでは有料である。出動に際しての基本料金と、それに走行距離に応じた費用が加算されるというスタイルは中国と同様である。無料である日本は寧ろ少数派といえいよう。 例えば中国・北京市の場合、基本料金(出動1回につき40元(660円))に加えて、走行距離に応じた料金(3km以内は50元(825円)、3kmを超えると1kmあたり7元(116円))が加算される。同乗した医療従事者が治療などの診療行為を行った場合、患者は使用した薬、検査などの料金を別途支払う必要がある。 2017年、北京市における救急救命の搬送者総数は、前年比11.3%増の69万9,467名で、過去最高となった。そのうち、重症者が13.4%を占めた。救急搬送の料金体系を見直した2016年以降は、利用はむしろ重症者以外に広がりつつある。 ■目次 1-日本では、救急出動件数、搬送者数とも過去最高を更新 2-中国・北京市の救急車は走行距離に応じて料金を徴収。ただし、重症者は一部保険適用。 3-北京市で救急車を呼ぶときは120番もしくは999番 4-北京市において、救急救命のための搬送は、急病が6割、ケガ・中毒が2割 総務省の発表によると、平成29年(2017年)の救急出動件数(速報値)はおよそ634万件、搬送人数は574万人と過去最高を更新した(図表1)。 事故種別の搬送者とその構成比をみると、急病と一般負傷が増加する一方、交通事故の割合は減少している(図表2)。搬送者は高齢者が58.8%と最も多くを占めており、「社会の高齢化」に加えて、近年では「気候変化」(猛暑など)などを原因とする救急搬送の増加も考えられる 1 。搬送された人の傷病程度では、近年、入院診療が必要な中等症が増加しつつあるも(41.6%)、軽症の者が48.5%と最も多くを占めている 2 。 増加する出動件数・搬送者数、逼迫する医療財政を前に、2015年には救急車の出動について一部有料化の議論もあったが、以下では参考までに、現行制度において有料で運営...