製造業向けの IoT ソリューション: 構築するか、購入するか?
製造業向けの IoT ソリューション: 構築するか、購入するか?:
執筆者: Diego Tamburini (Principal Manufacturing Industry Lead - Azure Industry Experiences Team)
このポストは、2018 年 10 月 2 日に投稿された IoT solutions for manufacturing: build or buy? の翻訳です。
製造業を営む企業のお客様が IoT の導入を検討する際によく戸惑われているのが、IoT ベンダーやプラットフォームの数があまりに多いことです。IoT はまだ新しい分野で、流通するパーツや製品の多くが発展途上です。そして、何から手を付けてよいのかわからないと考えている企業は御社だけではありません。この記事では、製造業を営むお客様とのやり取りをベースに、IoT 導入の概要とその手順についてご説明したいと思います。
図 1: IoT ソリューションの構成要素
ここでは、IoT ソリューション自体を購入するというオプションは含めていません。完全な初期状態のままで使用できるソリューションをソフトウェア ベンダーから購入するのは、現実的ではないためです。要件、工場の環境、使用方法は企業によってさまざまであるため、ほとんどの場合、自社用のソリューションを構築するか、IoT プラットフォームのソリューション アクセラレータやテンプレートを拡張する必要があります。
また、クラウド プラットフォームから独自に構築するというオプションも含めていません。マイクロソフトなどのクラウド ベンダーが提供する既存のクラウド プラットフォームを使用するのが一般的で、クラウド プラットフォームをゼロから構築するのは現実的ではないためです。
この 2 つのケースで、IoT ソリューションを効率的に開発するためのオプションと、そのメリットとデメリットを表にまとめました。
執筆者: Diego Tamburini (Principal Manufacturing Industry Lead - Azure Industry Experiences Team)
このポストは、2018 年 10 月 2 日に投稿された IoT solutions for manufacturing: build or buy? の翻訳です。
製造業を営む企業のお客様が IoT の導入を検討する際によく戸惑われているのが、IoT ベンダーやプラットフォームの数があまりに多いことです。IoT はまだ新しい分野で、流通するパーツや製品の多くが発展途上です。そして、何から手を付けてよいのかわからないと考えている企業は御社だけではありません。この記事では、製造業を営むお客様とのやり取りをベースに、IoT 導入の概要とその手順についてご説明したいと思います。
IoT ソリューションの構成要素
IoT ソリューションを構築すべきか購入すべきかを判断するには、まずどのようなソリューションが必要かを正確に理解することが重要です。IoT ソリューション スタックの主な構成要素を図にまとめました (図 1)。下の層から順に説明します。図 1: IoT ソリューションの構成要素
- クラウド プラットフォーム: 開発者がクラウド ベースのソリュ-ションの開発に使用する汎用 PaaS サービスです。ここには、メッセージング、ストレージ、コンピューティング、セキュリティなどが含まれます。Microsoft Azure などのクラウド プラットフォームには、分析サービスや IoT サービスも含まれます。
- IoT プラットフォーム: IoT ソリューションの開発を支援する IoT 専用の PaaS/SaaS サービスや開発ツールです。これらは汎用クラウド プラットフォーム上に構築されることが多く、スケーラビリティ、信頼性、パフォーマンス、セキュリティが考慮されています。製造業の知識が豊富な企業が開発した IoT プラットフォームは、汎用クラウド プラットフォームにはない付加価値を備えています。そのため、IoT 導入の価値を短期間で実現することができます。
- IoT ソリューション: デバイスへの物理接続からデータの取得、保存、変換、分析、ユーザー インターフェイスまでを担う、エンドツーエンドのソフトウェア システムです。
- IoT アプリケーション: IoT ソリューションの中でユーザーが直接操作する部分です。IoT データを視覚化および処理して抽出したインサイトを基に、意思決定や対応を実行します。通常、1 つの IoT ソリューションには、特定のユーザーや使用方法を想定した複数の IoT アプリケーションが含まれています。IoT アプリケーションにはさまざまな種類や形式があります。
図 2
図 3 は、機械部品の耐用年数を予測して表示するモバイル アプリです。図 3
図 4 は、メンテナンス作業の場所の情報を現実世界と重ねて表示できる拡張現実アプリです。図 4
(IoT アプリケーションの例は Rolls Royce (英語)、Sandvik Coromant (英語)、Thyssenkrupp Elevator (英語) 各社にご提供いただきました。)構築と購入の比較
企業が IoT ソリューションを開発する際には、2 つのオプションがあります。- IoT プラットフォームを購入する: ベンダーからプラットフォームを購入し、ソリューションを開発する
- ソリューションを構築する: クラウド プラットフォームに備わっている IoT サービスや分析サービスを使用して、直接プラットフォーム上にソリューションを構築する
ここでは、IoT ソリューション自体を購入するというオプションは含めていません。完全な初期状態のままで使用できるソリューションをソフトウェア ベンダーから購入するのは、現実的ではないためです。要件、工場の環境、使用方法は企業によってさまざまであるため、ほとんどの場合、自社用のソリューションを構築するか、IoT プラットフォームのソリューション アクセラレータやテンプレートを拡張する必要があります。
また、クラウド プラットフォームから独自に構築するというオプションも含めていません。マイクロソフトなどのクラウド ベンダーが提供する既存のクラウド プラットフォームを使用するのが一般的で、クラウド プラットフォームをゼロから構築するのは現実的ではないためです。
この 2 つのケースで、IoT ソリューションを効率的に開発するためのオプションと、そのメリットとデメリットを表にまとめました。
オプション | メリット | デメリット |
ベンダーから IoT プラットフォームを購入する | ・価値実現までの期間が短い | ・比較的高価 ・基盤クラウド プラットフォームに制限がある、または選択不可 |
クラウド プラットフォーム上に構築 | ・柔軟性が高い ・制御性が高い ・比較的安価 ・既存のクラウド サブスクリプションを利用できる場合がある |
・クラウド開発スキルが必要 |
表 1: IoT ソリューションの構築と購入に関するメリットとデメリット
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