長く使われて成長を続けるアプリの 5 原則:ユーザーがアプリで最も重視していること、およびユーザーとの間に持続的なエンゲージメントを構築する方法に関するインサイト

長く使われて成長を続けるアプリの 5 原則:ユーザーがアプリで最も重視していること、およびユーザーとの間に持続的なエンゲージメントを構築する方法に関するインサイト: この記事は Jeni Miles (Partner Development Manager, Google Play) による Medium Blog の記事 "5 principles for apps to survive and thrive" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。





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ユーザーを引き付けて維持することは、多くのデベロッパーにとっての主要な課題です。Google では、デジタル インサイトおよび戦略コンサルタントの業務を行う Sparkler 社に消費者調査を依頼し、一部のアプリが人気を集める一方で、すぐに忘れられ、削除され、置き換えられてしまうアプリもある理由を探りました。



その結果、自然界と同様に、アプリは容赦のない過酷な環境に置かれていることがわかりました。アプリは、多くのライバルがひしめき合い、絶えず変化する世界での生存競争を余儀なくされています。ここでは、環境に適応したアプリだけが長く使われて成長を続けられます。Google では今回の調査を通じて、ユーザーがどのようにアプリと関わりを持ち、何を最も重視するか、および、他のアプリがアンインストールされるなかで特定のアプリがユーザーに愛用され続ける理由は何かをもとに、デベロッパー向けの 5 つの原則を特定しました。



ここでは、デベロッパーがどうすればインストール後の最初の数日を乗り切り、長く使われて成長を続けるアプリを開発できるかをご紹介します。



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原則 1: どんなアプリなのかを明確に伝える

ユーザーは、初めからアプリの価値をすぐにユーザーに伝えるという、シンプルで明確な目的があると感じた場合、そのアプリを使い続ける可能性が高くなります。ユーザーはアプリの利便性を即座に判断します。ユーザーの 3 人に 2 人は、アプリの主な目的が明白で、数回の操作で簡単に使えるようにならない限り、使用をやめると回答しています。余分な機能などがあると混乱を招き、わかりづらくなる場合があります。アプリの主な目的が不明確になり、ユーザーにアプリの価値への疑問を抱かせます。(1)



価値の高いアプリは、単に便利というだけではありません。66% のユーザーが、優れたアプリには愛着を感じ、自分に合っていれば他のアプリを探す気はないと回答しています。強いブランド力を持つアプリは、ユーザーとの間に強固かつ感情的な関係性を築いています。したがって、アプリの強い独自性を当初から構築することが不可欠です。(2)





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原則 2: 直感的かつ信頼できるアプリを作る

アプリに出会うとき、ユーザーは使いやすさと品質の問題に極めて敏感です。これは基本的なことのように思えますが、依然として、短期間でアプリが削除される主な原因です。アプリのクラッシュ頻度、アプリによるデータ、メモリ、電池の使用量に対するユーザーの認識は、アプリの第一印象に大きく影響します。そして、定期購入するアプリの場合はさらに期待が高まり、機能やコンテンツの量だけでなく、品質も求められます。82% のユーザーが、品質を最優先事項とすると回答しています。(3)



全般に、直感的なアプリは愛用されやすい傾向があります。アプリを使い始めるために余計な時間と労力が必要な場合、ユーザーはそのアプリを受け入れるのに苦労します。50% 以上のユーザーが、日常生活で重要な価値を占めるアプリとなるには、「操作しやすい」インターフェースが大きな要素になると考えています。(4)



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原則 3: 適度なペースでアップデートする

新たなコンテンツの提供や新機能の開発は、長期にわたってアプリへの関心を維持するうえで不可欠です。ユーザーはそうした項目を、長い間アプリを愛用する主な理由として挙げています。(5)アプリのアップデートのペースが遅く、新しいコンテンツや機能がなかなか提供されない場合、そのアプリには活気のなさが漂い始め、ユーザーはもっと良さそうな別のアプリを探し始めます。



ただし、すべてのアップデートが同じように受け止められるとは限りません。一般に、定期的なコンテンツのアップデートは好意的に受け止められますが、機能のアップデートはユーザーを困惑させやすい傾向があります。ユーザーはアプリに進化を求めます。ただし、ユーザーがアプリを使いこなせて満足しているという雰囲気を維持できる適度なペースでアップデートを行う必要があります。デザインの大幅な変更や、頻繁に行われる細かい変更は、アプリが見放される原因になります。





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原則 4: ユーザーのエコシステムの一部になる

アプリは単独で存在しているわけではありません。アプリがユーザーの幅広いテクノロジーや生活のエコシステムにうまく溶け込めれば、置き換えられる可能性が低くなります。ユーザーは、既存のスマートフォンの機能(カレンダー、カメラなど)を利用するアプリや、他のアプリおよびデバイス(音声テクノロジー、ウェアラブルなど)と連携するアプリなどを通じて、自分の持つテクノロジーが一体となって機能することを望みます。



また、そうした考え方はテクノロジー エコシステムにとどまりません。ユーザーがアプリによって他のユーザーとつながる場合、そのアプリの認識される価値は高くなります。54% のユーザーが、友だちや家族と一緒に同じアプリを利用できれば、そのアプリをもっと使うようになると回答しています。(6)ただし、単にチャット機能を追加することが解決策になるわけではなさそうです。ソーシャル機能の追加がユーザーの利用意欲を呼び起こすのは、機能がアプリの主な目的に基づく形で実装されていて、アプリの利便性をさらに高める場合のみです。





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原則 5: ユーザーが主体的に管理できるカスタマイズ機能を実装する

カスタマイズ機能によって、長期間にわたりユーザーとアプリをより強く感情的に結びつけることができます。64% のユーザーが、設定を保存して自分好みにカスタマイズできればそのアプリの価値が高まると回答しています(7)。そのようなアプリは、ユーザーのニーズに基づいて調整されていると認識され、日々の生活に組み込まれて、アンインストールされにくくなります。



一般に、カスタマイズ機能は好意的に受け止められますが、ユーザーは、アプリがアクセスするデータやそのデータの使用方法を自分で管理することを望みます。そのことが、受動的なカスタマイズを好むユーザー(27%)よりも、自発的なカスタマイズを好むユーザー(37%)のほうが多い理由となっています。ユーザーが設定を表示、確認、調整できるためです。(8)

最後に

持続的なアプリのエンゲージメントを構築することは、目的の明確さ、直感的で信頼できるサービス、バランスの取れたアップデート頻度、ユーザー自身のエコシステムへの統合、ユーザー主体のカスタマイズ機能の提供といった、ユーザーがアプリのエクスペリエンスにおいて重視する部分に対応することに関係しています。こうしたニーズに焦点を合わせれば、長期間にわたって、ユーザーのエンゲージメントを高め、アプリのファンを形成することができます。



ユーザーがどのようにアプリと関わりを持ち、コンテンツをどう利用しているか、および長期にわたって成長を続けるためにアプリで何をすればよいかについて詳しくは、調査レポートの完全版をご覧ください。

データの出典:

1.Sparkler Research 2018、Q24: 以下の記述にどの程度同意しますか… 基数: 全標本数 N=2,996

2.Sparkler Research 2018、Q24: 以下の記述にどの程度同意しますか… 基数: 全標本数 N=2,996

3.Sparkler Research 2018、Q28: アプリを購入する場合に、無料アプリの場合と比べてアプリへの期待がどう変わるかを説明した以下の記述に、どの程度同意しますか。基数: 全標本数 N=2,996

4.Sparkler Research 2018、Q9: アプリがあなたの日常生活において重要な価値を占めるために、以下の要因のなかで重要なのはどれですか。基数: 全標本数 N=2,996

5.Sparkler Research 2018、Q11: あなたが長期間利用しているアプリについて、そのアプリを長期間利用している最も重要な要因は以下のうちどれですか。基数: 全標本数 N=2,996

6.Sparkler Research 2018、Q14: 以下の記述にどの程度同意しますか。基数: 全標本数 N=2,996

7.Sparkler Research 2018、Q14: 以下の記述にどの程度同意しますか。基数: 全標本数 N=2,996



8.Sparkler Research 2018、Q14: 以下の記述にどの程度同意しますか。基数: 全標本数 N=2,996


Reviewed by Rikako Katayama - Japan Apps Business Development, Google Play


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