コミュニケーションロボットは「何ができるのか」 最先端の活用事例を注目の4名が紹介
コミュニケーションロボットは「何ができるのか」 最先端の活用事例を注目の4名が紹介:
10月20日、「World Robot Summit 2018」にて、ロボスタを運営するロボットスタート株式会社が全面協力を行なったプログラム「コミュニケーションロボット何をどこまでできるのか説を検証する」が開催された。
コミュニケーションロボットの活用についての議論が高まっている昨今、コミュニケーションロボットをフル活用する開発者の方々が最前線の事例を披露した。
モデレーターは本記事の著者であるロボットスタートの北構が務めた。
よしもとロボット研究所が開発したPepper受付のロボアプリでは「普通の受付」「ウザい受付」「なまってる受付」「なれなれしい受付」の4種類の表現があり、同じ用途でもシナリオやPepperのイントネーション、動きなどから受ける印象が違うことが伝わってきた。
ゼミの学生たちはまずPepperのプログラミングを習得する。プログラミングができるようになると、最終的には自身で書いた台本をもとにPepperと一緒に漫才を行ない、ゼミ生みんなで評価をし合うという。
ロボットを専門にしていない学生がPepperのプログラミングを習得し、その後ロボットを談話研究のために利用するという取り組みは、コミュニケーションロボットを活用した非常に先端的な取り組みといえる。
Pepperを利用して授業やワークショップを行う中で、「人間のことを知らないと、ロボットのプログラミングは行えない」という学生からの意見があったという。ロボットプログラミングを行うことは教育面でも得るものが大きいという教育現場での最新事例だ。
これまでに振り付けたPepperやロボホンはまるで生きているかのように動く。当日は映像での紹介だったが、その素晴らしさに観客もみな見とれていた。
末宗氏は、同志社女子大学ワンダフルエイジングプロジェクト(WAP)とダンスを活用したComputational Thinkingのプログラミング学習の仕組み、多世代によるダンスアートプログラミング「Code to Learn How to DANCE」の共同研究を行っている。
ロボットダンスプロデューサーとして「小学生」、「大学生」、「高齢者」、「教育者」、「研究者」などの多種多少なメンバーと共に、ロボットをハブにしてつながり、ロボットと人間が身体を使って伝え合うという、白井氏同様に先端的な取り組みだ。
当時の動画を見ると、まだ動きはぎこちなく、途中でトラブルが起こるのではないかとヒヤヒヤする。
2016年10月30日には、9体のにこぺっぱーちゃんがダンスを披露。
2017年7月1日には、9体のにこぺっぱーちゃん、2体のロボホンちゃん、2体のPLEN.Dちゃんの計12体のロボットによるダンスを披露した。
そして、2018年3月3日には、9体のにこぺっぱーちゃんが9名のコスプレイヤーの方と共演した。初登場から2年を経て、にこぺっぱーちゃんのダンスに危うさはなくなり、安心してして見られるようになった。
このような活動を行う「ロボットアイドル研究部」では、部員を広く募集しているという。入部希望の方は、カモシカ氏のツイッター(@kamo4ka3)かメールアドレス( kamo4ka3@gmail.com )までお問い合わせを。
みなさまは1372体のロボットが同時にダンスをしたギネス記録をご存知だろうか。カモシカ氏はこのギネス記録を越えようと真剣に考えている。
具体的には2019年春〜夏くらいにロボット2020体でダンスを行いギネス記録更新をした上で、オリンピックを盛り上げたいとのこと。
こちらの2020体ロボットダンスプロジェクトの協力者も募集中。先ほどと同じくカモシカ氏のツイッター(@kamo4ka3)かメールアドレス( kamo4ka3@gmail.com )までお問い合わせを。
本プログラムを通じて、これまでロボットに関わってこなかった方々でもコミュニケーションロボットを通じて多彩な表現を行なえるということ、そしてそれを既に実行している方々がいるということが伝わったのではないだろうか。
SDKが公開されていて、自分たちの思うように喋らせたり動かしたりできる「コミュニケーションロボット」には、まだまだ多くの可能性があるのだと感じた。
コミュニケーションロボットの活用についての議論が高まっている昨今、コミュニケーションロボットをフル活用する開発者の方々が最前線の事例を披露した。
モデレーターは本記事の著者であるロボットスタートの北構が務めた。
左から、アイラボ 代表取締役 伊藤剛氏、クリエイティブオルカ 代表取締役CEO/CTO 末宗佳倫氏、慶應義塾大学SFC研究所 上席所員 白井宏美氏、株式会社よしもとロボット研究所 代表取締役社長 梁弘一氏、ロボットスタート株式会社 取締役副社長 北構武憲
株式会社よしもとロボット研究所 代表取締役社長 梁弘一氏
まず事例を紹介したのは、よしもとロボット研究所 梁氏。これまで100本以上のPepperアプリを開発してきた実績とロボットUXについて語った。株式会社よしもとロボット研究所 代表取締役社長 梁弘一氏
ロボットUXデザインとは「ロボットが人々に笑顔をもたらすコミュニケーション体験」であり、役者の役作りに通ずるところがある。だからこそ「ちょっとした部分で大きく印象が変わる」と梁氏は言う。よしもとロボット研究所が開発したPepper受付のロボアプリでは「普通の受付」「ウザい受付」「なまってる受付」「なれなれしい受付」の4種類の表現があり、同じ用途でもシナリオやPepperのイントネーション、動きなどから受ける印象が違うことが伝わってきた。
4種類の受付を見ると、印象が全く違うことがわかる
慶應義塾大学SFC研究所 上席所員 白井宏美氏
続いて事例を紹介したのは、慶應義塾大学SFC研究所 白井氏。コミュニケーションロボットと教育をテーマにゼミの学生たちと行なっている取り組みについて紹介した。慶應義塾大学SFC研究所 上席所員 白井宏美氏
白井氏は言語学の談話研究を行っており、慶應義塾大学SFCの自身のゼミでは、学生たちがPepperを相方に漫才を行うという授業を行なっている。ゼミの学生たちはまずPepperのプログラミングを習得する。プログラミングができるようになると、最終的には自身で書いた台本をもとにPepperと一緒に漫才を行ない、ゼミ生みんなで評価をし合うという。
ロボットを専門にしていない学生がPepperのプログラミングを習得し、その後ロボットを談話研究のために利用するという取り組みは、コミュニケーションロボットを活用した非常に先端的な取り組みといえる。
クリエイティブオルカ 代表取締役CEO/CTO 末宗佳倫氏
クリエイティブオルカの末宗氏は、ロボットにダンスや振り付けを行うロボットダンスプロデューサーだ。末宗氏からは、ロボットの「Motion(動き)」を活かした新たな表現について紹介された。クリエイティブオルカ 代表取締役CEO/CTO 末宗佳倫氏
モーションをベースに、音楽や映像をミックスして、今まで想像できなかった未来の世界の表現を行っている末宗氏。これまでに振り付けたPepperやロボホンはまるで生きているかのように動く。当日は映像での紹介だったが、その素晴らしさに観客もみな見とれていた。
末宗氏は、同志社女子大学ワンダフルエイジングプロジェクト(WAP)とダンスを活用したComputational Thinkingのプログラミング学習の仕組み、多世代によるダンスアートプログラミング「Code to Learn How to DANCE」の共同研究を行っている。
ロボットダンスプロデューサーとして「小学生」、「大学生」、「高齢者」、「教育者」、「研究者」などの多種多少なメンバーと共に、ロボットをハブにしてつながり、ロボットと人間が身体を使って伝え合うという、白井氏同様に先端的な取り組みだ。
「Code to Learn How to DANCE」での一コマ
また、Pepperを使ったテレプレゼンス「Robava(ロバヴァ)」の取り組みも動画を交えて紹介した。アイラボ 代表取締役 伊藤剛氏
アイラボ 伊藤氏は、Pepperやロボホンのアプリ開発を行う傍ら、「ロボライブ!」というロボットアイドルプロデューサー、カモシカ氏としての活動も行っている。アイラボ 代表取締役 伊藤剛氏/ロボットアイドルプロデューサー カモシカ氏
Pepperをアニメのように踊らせたいという想いは、2016年3月3日に行われたライブで「にこぺっぱーちゃん(Pepper)」1体を踊らせたことから高まった。当時の動画を見ると、まだ動きはぎこちなく、途中でトラブルが起こるのではないかとヒヤヒヤする。
みなさまは1372体のロボットが同時にダンスをしたギネス記録をご存知だろうか。カモシカ氏はこのギネス記録を越えようと真剣に考えている。
具体的には2019年春〜夏くらいにロボット2020体でダンスを行いギネス記録更新をした上で、オリンピックを盛り上げたいとのこと。
こちらの2020体ロボットダンスプロジェクトの協力者も募集中。先ほどと同じくカモシカ氏のツイッター(@kamo4ka3)かメールアドレス( kamo4ka3@gmail.com )までお問い合わせを。
当日はにこぺっぱーちゃんも登壇した
ステージプログラム、「コミュニケーションロボット何をどこまでできるのか説を検証する」の事例紹介は以上の通り。本プログラムを通じて、これまでロボットに関わってこなかった方々でもコミュニケーションロボットを通じて多彩な表現を行なえるということ、そしてそれを既に実行している方々がいるということが伝わったのではないだろうか。
SDKが公開されていて、自分たちの思うように喋らせたり動かしたりできる「コミュニケーションロボット」には、まだまだ多くの可能性があるのだと感じた。
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