Firebase Summit 2018 で発表された新機能
Firebase Summit 2018 で発表された新機能: この記事は プロダクト責任者 Francis Maによる The Firebase Blog の記事 "What’s new at Firebase Summit 2018" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
私たち Firebase チームは、アプリが人々の生活、仕事、学習、そしてソーシャル活動の改善に役立っていることを信じています。だからこそ、アプリのさまざまなライフサイクルに登場する難題を解決するプラットフォームを提供し、アプリ開発をできる限り簡単にすることが私たちのミッションであると考えます。有望なスタートアップ企業でも実績豊富な大企業でも、アプリの構築、品質の改善、ビジネスの拡大に Firebase を役立てることができます。
活発なコミュニティとともに Firebase を進化させていくことは、大きな喜びです。現在、Firebase は毎月 150 万以上のアプリで利用されています。ぜひ、皆さんのストーリーをお聞かせください。Firebase を改善するヒントにして、皆さんの継続的な成功をサポートしていきたいと思います。最近耳にしたのは、世界中に毎月 1 億 5000 万以上のアクティブ ユーザー数を抱えるインド最大のエンターテインメント アプリ、Hotstar のストーリーです。
数か月前に Hotstar チームは、大きなスポーツ イベントのライブストリーミング中の動画視聴画面に、問題なく新機能をロールアウトしました。この変更と、オンボーディング フローのアップデートによって、ユーザー エンゲージメントが 38% 増加しました!印象的なのは、Firebase プロダクトを組み合わせて使うことで、ユーザーを混乱させず、安定性を犠牲にせず、新しいビルドをリリースすることもなく、この変更を実現できたことです。
Hotstar のストーリーの詳細については、こちらをご覧ください。
今週、3 回目となる年次イベント Firebase Summit がプラハで開催されました。多くのデベロッパー コミュニティのメンバーと顔を合わせ、皆さんが構築しているすばらしいものについてお聞きしています。すべてのセッションは、YouTube チャンネルに投稿しました。また、発表した新たなアップデートは、すべてブログでもお知らせします!
既に有料の GCP サポート パッケージをお使いの方は、このベータ版によって、GCP サポート チャンネルで Firebase の質問に対する回答を得られるようになります。追加費用はかかりません。この新たなサポートが一般公開版になると、目標回答時間、テクニカル アカウント管理(企業ユーザー向け)なども含まれることになります。GCP サポートについての詳細は、こちらからご覧ください。
無償の Firebase サポートを使い続けたいという方も、ご安心ください。既存のサポート モデルを変更する予定はありません。サポートが必要な場合は、引き続きフレンドリーなサポート チームまでご連絡ください。
Cloud のサポートの他にも、Firebase 全般にわたる改善を行っています。詳しくは、以下をご覧ください。
私たちは、Firebase サービスを皆さんの既存システムと簡単に統合していただけるように、サーバーサイド API へのアクセスを開放する作業を懸命に続けてきました。本日、Firebase Management API をリリースいたします。この REST API を使うと、プログラムを使ってプロジェクトやアプリを作成、管理でき、既存のデベロッパー ワークフローの一部として Firebase 環境を作成、破棄することもできます。
Management API によって、パートナーは新たにすばらしいエクスペリエンスを生み出すことができます。うれしいことに、StackBlitz と Glitch という 2 つのウェブベース IDE から、直接 Firebase Hosting にデプロイできるようになりました。この 2 つのプラットフォームでは、Firebase アプリが作成されたことを自動的に検知し、プラットフォームを離れることなく、ボタンをクリックするだけで Firebase Hosting にデプロイできます。
とりわけすばらしいのは、これがパートナーだけのものではないことです。この新しい API は大きな可能性を秘めています。皆さんがこれを使って作るものをとても楽しみにしています。詳細を確認して使ってみるには、こちらをご覧ください。
ML Kit の顔検出機能の拡張
5 月の Google I/O でリリースされた ML Kit を使えば、機械学習の経験を問わず、機械学習が簡単になり、すべてのアプリ デベロッパーが利用できるようになります。初めてこの領域に足を踏み入れる方は、テキスト認識や顔検出など、ML Kit のすぐに使える API を試すことができます。機械学習の経験がある方なら、カスタムの TensorFlow Lite モデルを導入して Firebase 経由で使うこともできます。
本日、顔検出 API を拡張し、顔の輪郭検出機能をベータ版として追加しています。これにより、100 個以上の細かい点でユーザーの顔の内部や周辺を検知できます。顔輪郭機能を使えば、厳密な位置を使ってマスクやアクセサリーなどを簡単かつ忠実に重ね合わせたり、皮膚をなめらかに見せたり、色をつけるようにアプリを強化できます。詳細は、こちらのドキュメントをご覧ください。
自信をもって Cloud Firestore をデプロイ
これまで、Firebase でテストを行うのは難しい場合があるというフィードバックをいただいてきました。たとえば、アプリを確実に保護するルールを適切に設定するのは、難しいことがあります。この問題に対処するため、Cloud Firestore と Realtime Database 用のローカル エミュレータをリリースします。エミュレータを使うと、ローカルで開発とテストを行い、継続的インテグレーション ワークフローに組み込むことができるので、安心して自信をもってデプロイできるようになります。エミュレータについての詳細は、こちらをご覧ください。
Remote Config のアップデートをほぼリアルタイムに反映 + Cloud Functions との統合
Remote Config がデベロッパーの皆さんに愛されているのは、アプリを変更したり、UI をカスタマイズしたり、ユーザーには不便なこともある新バージョンのデプロイを行わずに機能を追加したりできるからです。しかし、アプリの Remote Config がアップデートされたときに、それを簡単に知る方法はなかったため、アプリに常に最新の変更を反映させるには、数時間おきに Remote Config からアップデートを取得するしかありませんでした。
本日は、Remote Config が新たに Cloud Functions および Firebase Cloud Messaging と統合され、新たな設定を公開(またはロールバック)した際に、ほぼリアルタイムにアプリに通知できるようになったことをお知らせします。これにより、アプリは新しい設定が利用可能になったときにだけ設定を取得すればよいので、Remote Config の設定の複雑さが軽減され、端末が使う帯域幅も減ります。
さらに、設定を公開またはロールバックした際に、デベロッパーが定義した機能を Remote Config から起動できるようになります。別の Remote Config プロジェクトとの同期(開発 / ステージング / 本番環境ワークフロー用)や、新たな設定が公開されたときにチームに Slack メッセージを送信することも可能になります。詳細は、こちらのドキュメントをご覧ください。
早期アクセス パートナーの eBay は、次のように述べています。
「eBay の配布チームは、Cloud Functions と Firebase Remote Config REST API を組み合わせることで、アプリの設定が変更されたときに即座に通知を受信できるようになりました。このツールを使えば、Slack に変更をプッシュする機能を作れるので、設定変更を知らせる必要がある全員に、即座に情報を伝えることができます」
Google I/O でリリースされたもう 1 つのベータ版機能に、Firebase Test Lab for iOS があります。ここ数か月で iOS 端末ファームを拡張し、iOS 12 サポートや古いバージョンの iOS のサポートを追加するとともに、Firebase コンソールに iOS 向けの UI を統合しました。これらのアップデートと合わせて、Test Lab for iOS がベータ版を卒業し、一般公開版になります。詳しくは、Test Lab を使ってみる方法をご覧ください。
Performance Monitoring: セッションの分析と問題管理
開発ライフサイクル全体にわたってテストを行ったとしても、本番アプリにはバグやパフォーマンスの問題が発生するものです。Performance Monitoring を使うと、こういった問題に対する分析が行われ、指定されたトレース インスタンス(特定のアプリの開始またはチェックアウト フロー)において、最も重要な問題が自動的に最上部に表示されます。今回は、個々のトレース セッションを開いて、パフォーマンスの問題が発生しているときに何が起きているかを厳密に調査できるようになります。
たとえば、次のダッシュボードでは、アプリがプロダクトのイメージを取得してレンダリングした直後に、CPU 使用率が急上昇していることがわかります。そこから、調査すべきコードの場所を特定できます。
Performance Monitoring が提供するデータや問題がすべて表示されていると、問題の優先順位付けをするのは難しいかもしれません。そこで、コンソールで問題を「ミュート」、「クローズ」、「再オープン」できる機能もリリースしています。ミュートによって一時的に問題を非表示にできるので、その問題に実際に対処するタイミングまで、他の問題に集中することができます。問題をクローズすると、その問題が解決したことになりますが、問題が再発した場合、Firebase はそれを通知してくれます。
セッションの分析や問題管理の詳細については、こちらをご覧ください。
Crashlytics と PagerDuty の統合
アプリのパフォーマンスと安定性の問題は、いつ起きるかわかりません。職場を離れているときでも安定性を把握できるように、Firebase Crashlytics 安定性ダイジェスト メールと、PagerDuty との新たな統合を導入しています。安定性ダイジェストは、今後大きな問題に発展する可能性がある問題が発生した場合、注目するように促します。一方の PagerDuty 統合は、影響の大きいクラッシュについて、時間を問わずチームにアラートを通知します。Crashlytics と PagerDuty を接続するには、こちらの手順に従います。
BigQuery + データスタジオでデータ分析を強化
今年、Crashlytics と BigQuery を統合し、クラッシュ データを詳細に分析できるようにしました。BigQuery を使っていただくために、データスタジオ テンプレートを作成して、共有可能なレポートをすばやく作れるようになっています。モックデータが入ったテンプレートをプレビューし、ニーズに合わせてレポートをカスタマイズできます。詳細については、こちらを参照してください。
昨年の Firebase Summit で紹介された Firebase Predictions は、Google の機械学習をアプリ解析データに適用し、予測される行動に基づいてユーザー セグメントを作成するものです。アプリチームに ML の専門家がいなくても、Predictions を使えば、離脱しそうなユーザー セグメントや、購入(またはその他のコンバージョン イベントを完了)しそうなユーザー セグメントを知ることができるので、情報に基づいたプロダクトの意思決定ができるようになります。今年、Predictions はベータ版を卒業して一般公開版になり、Predictions をさらに便利にするたくさんの新機能も追加されます。
では、どのような予測になっているのでしょうか。予測を行う際に ML モデルが考慮する要素(イベント、端末、ユーザーデータなど)を表示する新しい詳細ページを追加しました。さらに、それぞれの予測についてのパフォーマンス指標も表示されるようになり、 実際のユーザーの行動に対して過去の予測はどうだったかを確認できるようになっています。これにより、リスク許容レベルを細かく調整することができます。また、さらに詳しく予測データを分析したり、サードパーティ製のサービスで予測データを使えるように、完全な予測データセットを BigQuery にエクスポートできるようになりました。
詳細は、こちらのドキュメントをご覧ください。
Google アナリティクスの動的ユーザーリストで効率的にユーザーにアプローチ
Firebase 向け Google アナリティクスは、イベント、端末の種類などの分割項目に基づいてユーザーをユーザーリストに分割する機能を一貫して提供してきました。今回は、動的ユーザーリスト評価、ユーザーリストの除外、有効期間といういくつかの大型アップデートによって、ユーザーリスト ビルダーを拡張しています。
まず、ユーザーリストはデフォルトで動的になります。つまり、Firebase は条件に一致する新しいユーザーを自動的にリストに取り込み、条件を満たさなくなったユーザーを自動的にリストから削除します。たとえば、ゲームでレベル 5 にいるユーザーのリストを設定した場合、レベル 6 に進んだユーザーは自動的にユーザーリストから削除されます。逆に、レベル 5 に進んだユーザーは、自動的に設定済みのレベル 5 ユーザーリストに追加されます。
次に、AND/OR 文を使った除外条件を追加してユーザーリストを絞り込めるようになります。これにより、「ショッピング カートに追加したが購入を完了していないユーザー」というようなユーザーリストを作れるようになります。
最後に、ユーザーリストが常に最新になるように、ユーザーリストに有効期間を設けられるようになっています。これにより、「過去 2 週間以内に購入した」など、一定期間内に操作を完了したユーザーのみを対象にすることができます。
動的ユーザーリストを使うと、関連性の高いメッセージを送ったり、好みに合わせたアプリのエクスペリエンスを提供するなど、今まで以上に効率的なユーザーへのアプローチが可能になります。詳細を確認して動的ユーザーリストを使ってみるには、こちらをご覧ください。
Cloud Messaging による自動繰り返しキャンペーンの実行
アナリティクスや予測でユーザー セグメントを定義すると、休眠中のユーザーがアプリに戻ってくるように、Firebase Cloud Messaging(FCM)を使って通知を送信することができます。今回、通知コンソールを再設計し、さらに洗練されたキャンペーンをサポートできるようになりました。新しい UI を使うと、繰り返し通知キャンペーンを設定して、新しいユーザーが条件を満たすようになった際に 自動的に メッセージを送信できるようになります。今までは、1 回限りの送信しかスケジュールできませんでした。
さらに、新しい通知 UI では、最初のセッションの日付や、最後にアプリを開いてからの日数を使って、簡単に対象ユーザーを設定できるようになっています。最後に重要なこととして、繰り返し通知キャンペーンの日ごとの効果をトラッキングできるように、キャンペーン結果ビューをアップデートしました。
新しい UI は、コンソールから確認できます。
直接プラハに来ることができなかった方のために、すべてのセッションは録画されて YouTube チャンネルに投稿されます。Firebase コミュニティに参加してくださっている皆さん、どうもありがとうございます。Firebase でのアプリ開発をお楽しみください!
Reviewed by Khanh LeViet - Developer Relations Team
私たち Firebase チームは、アプリが人々の生活、仕事、学習、そしてソーシャル活動の改善に役立っていることを信じています。だからこそ、アプリのさまざまなライフサイクルに登場する難題を解決するプラットフォームを提供し、アプリ開発をできる限り簡単にすることが私たちのミッションであると考えます。有望なスタートアップ企業でも実績豊富な大企業でも、アプリの構築、品質の改善、ビジネスの拡大に Firebase を役立てることができます。
活発なコミュニティとともに Firebase を進化させていくことは、大きな喜びです。現在、Firebase は毎月 150 万以上のアプリで利用されています。ぜひ、皆さんのストーリーをお聞かせください。Firebase を改善するヒントにして、皆さんの継続的な成功をサポートしていきたいと思います。最近耳にしたのは、世界中に毎月 1 億 5000 万以上のアクティブ ユーザー数を抱えるインド最大のエンターテインメント アプリ、Hotstar のストーリーです。
数か月前に Hotstar チームは、大きなスポーツ イベントのライブストリーミング中の動画視聴画面に、問題なく新機能をロールアウトしました。この変更と、オンボーディング フローのアップデートによって、ユーザー エンゲージメントが 38% 増加しました!印象的なのは、Firebase プロダクトを組み合わせて使うことで、ユーザーを混乱させず、安定性を犠牲にせず、新しいビルドをリリースすることもなく、この変更を実現できたことです。
Hotstar のストーリーの詳細については、こちらをご覧ください。
今週、3 回目となる年次イベント Firebase Summit がプラハで開催されました。多くのデベロッパー コミュニティのメンバーと顔を合わせ、皆さんが構築しているすばらしいものについてお聞きしています。すべてのセッションは、YouTube チャンネルに投稿しました。また、発表した新たなアップデートは、すべてブログでもお知らせします!
洗練された開発チームをサポート
私たちは、洗練されたアプリ開発チームに簡単に Firebase を使ってもらえるように、懸命に努力を続けています。本日は、Google Cloud Platform(GCP)サポート パッケージに、Firebase のサポートがベータ版として年末までに追加することをお知らせします。既に有料の GCP サポート パッケージをお使いの方は、このベータ版によって、GCP サポート チャンネルで Firebase の質問に対する回答を得られるようになります。追加費用はかかりません。この新たなサポートが一般公開版になると、目標回答時間、テクニカル アカウント管理(企業ユーザー向け)なども含まれることになります。GCP サポートについての詳細は、こちらからご覧ください。
無償の Firebase サポートを使い続けたいという方も、ご安心ください。既存のサポート モデルを変更する予定はありません。サポートが必要な場合は、引き続きフレンドリーなサポート チームまでご連絡ください。
Cloud のサポートの他にも、Firebase 全般にわたる改善を行っています。詳しくは、以下をご覧ください。
アプリの質を高める新ツール
Firebase Management API でプロジェクト管理が簡単に私たちは、Firebase サービスを皆さんの既存システムと簡単に統合していただけるように、サーバーサイド API へのアクセスを開放する作業を懸命に続けてきました。本日、Firebase Management API をリリースいたします。この REST API を使うと、プログラムを使ってプロジェクトやアプリを作成、管理でき、既存のデベロッパー ワークフローの一部として Firebase 環境を作成、破棄することもできます。
Management API によって、パートナーは新たにすばらしいエクスペリエンスを生み出すことができます。うれしいことに、StackBlitz と Glitch という 2 つのウェブベース IDE から、直接 Firebase Hosting にデプロイできるようになりました。この 2 つのプラットフォームでは、Firebase アプリが作成されたことを自動的に検知し、プラットフォームを離れることなく、ボタンをクリックするだけで Firebase Hosting にデプロイできます。
とりわけすばらしいのは、これがパートナーだけのものではないことです。この新しい API は大きな可能性を秘めています。皆さんがこれを使って作るものをとても楽しみにしています。詳細を確認して使ってみるには、こちらをご覧ください。
ML Kit の顔検出機能の拡張
5 月の Google I/O でリリースされた ML Kit を使えば、機械学習の経験を問わず、機械学習が簡単になり、すべてのアプリ デベロッパーが利用できるようになります。初めてこの領域に足を踏み入れる方は、テキスト認識や顔検出など、ML Kit のすぐに使える API を試すことができます。機械学習の経験がある方なら、カスタムの TensorFlow Lite モデルを導入して Firebase 経由で使うこともできます。
本日、顔検出 API を拡張し、顔の輪郭検出機能をベータ版として追加しています。これにより、100 個以上の細かい点でユーザーの顔の内部や周辺を検知できます。顔輪郭機能を使えば、厳密な位置を使ってマスクやアクセサリーなどを簡単かつ忠実に重ね合わせたり、皮膚をなめらかに見せたり、色をつけるようにアプリを強化できます。詳細は、こちらのドキュメントをご覧ください。
自信をもって Cloud Firestore をデプロイ
これまで、Firebase でテストを行うのは難しい場合があるというフィードバックをいただいてきました。たとえば、アプリを確実に保護するルールを適切に設定するのは、難しいことがあります。この問題に対処するため、Cloud Firestore と Realtime Database 用のローカル エミュレータをリリースします。エミュレータを使うと、ローカルで開発とテストを行い、継続的インテグレーション ワークフローに組み込むことができるので、安心して自信をもってデプロイできるようになります。エミュレータについての詳細は、こちらをご覧ください。
Remote Config のアップデートをほぼリアルタイムに反映 + Cloud Functions との統合
Remote Config がデベロッパーの皆さんに愛されているのは、アプリを変更したり、UI をカスタマイズしたり、ユーザーには不便なこともある新バージョンのデプロイを行わずに機能を追加したりできるからです。しかし、アプリの Remote Config がアップデートされたときに、それを簡単に知る方法はなかったため、アプリに常に最新の変更を反映させるには、数時間おきに Remote Config からアップデートを取得するしかありませんでした。
本日は、Remote Config が新たに Cloud Functions および Firebase Cloud Messaging と統合され、新たな設定を公開(またはロールバック)した際に、ほぼリアルタイムにアプリに通知できるようになったことをお知らせします。これにより、アプリは新しい設定が利用可能になったときにだけ設定を取得すればよいので、Remote Config の設定の複雑さが軽減され、端末が使う帯域幅も減ります。
さらに、設定を公開またはロールバックした際に、デベロッパーが定義した機能を Remote Config から起動できるようになります。別の Remote Config プロジェクトとの同期(開発 / ステージング / 本番環境ワークフロー用)や、新たな設定が公開されたときにチームに Slack メッセージを送信することも可能になります。詳細は、こちらのドキュメントをご覧ください。
早期アクセス パートナーの eBay は、次のように述べています。
「eBay の配布チームは、Cloud Functions と Firebase Remote Config REST API を組み合わせることで、アプリの設定が変更されたときに即座に通知を受信できるようになりました。このツールを使えば、Slack に変更をプッシュする機能を作れるので、設定変更を知らせる必要がある全員に、即座に情報を伝えることができます」
- eBay クラシファイド グループ、モバイル アーキテクト、Jake Hall 氏
アプリの質を高める新ツール
Test Lab for iOS が一般公開版にGoogle I/O でリリースされたもう 1 つのベータ版機能に、Firebase Test Lab for iOS があります。ここ数か月で iOS 端末ファームを拡張し、iOS 12 サポートや古いバージョンの iOS のサポートを追加するとともに、Firebase コンソールに iOS 向けの UI を統合しました。これらのアップデートと合わせて、Test Lab for iOS がベータ版を卒業し、一般公開版になります。詳しくは、Test Lab を使ってみる方法をご覧ください。
Performance Monitoring: セッションの分析と問題管理
開発ライフサイクル全体にわたってテストを行ったとしても、本番アプリにはバグやパフォーマンスの問題が発生するものです。Performance Monitoring を使うと、こういった問題に対する分析が行われ、指定されたトレース インスタンス(特定のアプリの開始またはチェックアウト フロー)において、最も重要な問題が自動的に最上部に表示されます。今回は、個々のトレース セッションを開いて、パフォーマンスの問題が発生しているときに何が起きているかを厳密に調査できるようになります。
たとえば、次のダッシュボードでは、アプリがプロダクトのイメージを取得してレンダリングした直後に、CPU 使用率が急上昇していることがわかります。そこから、調査すべきコードの場所を特定できます。
Performance Monitoring が提供するデータや問題がすべて表示されていると、問題の優先順位付けをするのは難しいかもしれません。そこで、コンソールで問題を「ミュート」、「クローズ」、「再オープン」できる機能もリリースしています。ミュートによって一時的に問題を非表示にできるので、その問題に実際に対処するタイミングまで、他の問題に集中することができます。問題をクローズすると、その問題が解決したことになりますが、問題が再発した場合、Firebase はそれを通知してくれます。
セッションの分析や問題管理の詳細については、こちらをご覧ください。
Crashlytics と PagerDuty の統合
アプリのパフォーマンスと安定性の問題は、いつ起きるかわかりません。職場を離れているときでも安定性を把握できるように、Firebase Crashlytics 安定性ダイジェスト メールと、PagerDuty との新たな統合を導入しています。安定性ダイジェストは、今後大きな問題に発展する可能性がある問題が発生した場合、注目するように促します。一方の PagerDuty 統合は、影響の大きいクラッシュについて、時間を問わずチームにアラートを通知します。Crashlytics と PagerDuty を接続するには、こちらの手順に従います。
BigQuery + データスタジオでデータ分析を強化
今年、Crashlytics と BigQuery を統合し、クラッシュ データを詳細に分析できるようにしました。BigQuery を使っていただくために、データスタジオ テンプレートを作成して、共有可能なレポートをすばやく作れるようになっています。モックデータが入ったテンプレートをプレビューし、ニーズに合わせてレポートをカスタマイズできます。詳細については、こちらを参照してください。
ビジネスを拡大するための新ツール
Predictions がベータ版を卒業して一般公開版に昨年の Firebase Summit で紹介された Firebase Predictions は、Google の機械学習をアプリ解析データに適用し、予測される行動に基づいてユーザー セグメントを作成するものです。アプリチームに ML の専門家がいなくても、Predictions を使えば、離脱しそうなユーザー セグメントや、購入(またはその他のコンバージョン イベントを完了)しそうなユーザー セグメントを知ることができるので、情報に基づいたプロダクトの意思決定ができるようになります。今年、Predictions はベータ版を卒業して一般公開版になり、Predictions をさらに便利にするたくさんの新機能も追加されます。
では、どのような予測になっているのでしょうか。予測を行う際に ML モデルが考慮する要素(イベント、端末、ユーザーデータなど)を表示する新しい詳細ページを追加しました。さらに、それぞれの予測についてのパフォーマンス指標も表示されるようになり、 実際のユーザーの行動に対して過去の予測はどうだったかを確認できるようになっています。これにより、リスク許容レベルを細かく調整することができます。また、さらに詳しく予測データを分析したり、サードパーティ製のサービスで予測データを使えるように、完全な予測データセットを BigQuery にエクスポートできるようになりました。
詳細は、こちらのドキュメントをご覧ください。
Google アナリティクスの動的ユーザーリストで効率的にユーザーにアプローチ
Firebase 向け Google アナリティクスは、イベント、端末の種類などの分割項目に基づいてユーザーをユーザーリストに分割する機能を一貫して提供してきました。今回は、動的ユーザーリスト評価、ユーザーリストの除外、有効期間といういくつかの大型アップデートによって、ユーザーリスト ビルダーを拡張しています。
まず、ユーザーリストはデフォルトで動的になります。つまり、Firebase は条件に一致する新しいユーザーを自動的にリストに取り込み、条件を満たさなくなったユーザーを自動的にリストから削除します。たとえば、ゲームでレベル 5 にいるユーザーのリストを設定した場合、レベル 6 に進んだユーザーは自動的にユーザーリストから削除されます。逆に、レベル 5 に進んだユーザーは、自動的に設定済みのレベル 5 ユーザーリストに追加されます。
次に、AND/OR 文を使った除外条件を追加してユーザーリストを絞り込めるようになります。これにより、「ショッピング カートに追加したが購入を完了していないユーザー」というようなユーザーリストを作れるようになります。
最後に、ユーザーリストが常に最新になるように、ユーザーリストに有効期間を設けられるようになっています。これにより、「過去 2 週間以内に購入した」など、一定期間内に操作を完了したユーザーのみを対象にすることができます。
動的ユーザーリストを使うと、関連性の高いメッセージを送ったり、好みに合わせたアプリのエクスペリエンスを提供するなど、今まで以上に効率的なユーザーへのアプローチが可能になります。詳細を確認して動的ユーザーリストを使ってみるには、こちらをご覧ください。
Cloud Messaging による自動繰り返しキャンペーンの実行
アナリティクスや予測でユーザー セグメントを定義すると、休眠中のユーザーがアプリに戻ってくるように、Firebase Cloud Messaging(FCM)を使って通知を送信することができます。今回、通知コンソールを再設計し、さらに洗練されたキャンペーンをサポートできるようになりました。新しい UI を使うと、繰り返し通知キャンペーンを設定して、新しいユーザーが条件を満たすようになった際に 自動的に メッセージを送信できるようになります。今までは、1 回限りの送信しかスケジュールできませんでした。
さらに、新しい通知 UI では、最初のセッションの日付や、最後にアプリを開いてからの日数を使って、簡単に対象ユーザーを設定できるようになっています。最後に重要なこととして、繰り返し通知キャンペーンの日ごとの効果をトラッキングできるように、キャンペーン結果ビューをアップデートしました。
新しい UI は、コンソールから確認できます。
今後の予定
私たちは、本日お知らせした Firebase のアップデートをとても喜ばしく思っています。Firebase プラットフォームはこれからも拡大し続けますので、ぜひフィードバックをお寄せください。アルファ版プログラムに参加すると、次に構築される機能をいち早く確認し、私たちと意見を共有して Firebase の未来を一緒に作っていくことができます。直接プラハに来ることができなかった方のために、すべてのセッションは録画されて YouTube チャンネルに投稿されます。Firebase コミュニティに参加してくださっている皆さん、どうもありがとうございます。Firebase でのアプリ開発をお楽しみください!
Reviewed by Khanh LeViet - Developer Relations Team
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