【Ineterview】横浜市が実証実験をスタートする“オンデマンド乗合交通システム「AI運行バス」”とは?自治体としての取り組み、狙いについて聞いてみた

【Ineterview】横浜市が実証実験をスタートする“オンデマンド乗合交通システム「AI運行バス」”とは?自治体としての取り組み、狙いについて聞いてみた:



2020年の東京オリンピック開催に向けて、ますますの訪日外国人の増加が見込まれる日本。観光客にとって、各所を移動する際の交通網の充実や使いやすさは非常に重要だ。

横浜市とNTTドコモ、未来シェアは、IoT等による新ビジネス創出を促進する「I・TOP横浜」の取り組みとして、街の回遊性を向上させ、周辺施設への送客効果による経済の活性化、賑わいの創出に寄与することを目指し、「まちの回遊性向上プロジェクト」を立ち上げた。

このプロジェクトの一環として、平成30年10月5日(金)より、みなとみらい21・関内地区において、オンデマンド乗合交通システム「AI運行バス」の実証実験を開始する。

自治体が取り組むこのプロジェクトの詳細について、横浜市経済局新産業創造課の髙木 秀昭氏にお話を伺った。

・横浜市が取り組む「I・TOP横浜」、「まちの回遊性向上プロジェクト」

Q1.「I・TOP横浜」「まちの回遊性向上プロジェクト」とはそれぞれどのようなものでしょうか。

「I・TOP横浜」は、横浜経済の強みである「ものづくり・IT産業の集積」を活かし、IoT、AI等を活用したビジネス創出に向けた、交流・連携、プロジェクト推進、人材育成等を包括的に進めていくプラットフォームです。現在、約350の企業・団体が参画しています。



「まちの回遊性向上プロジェクト」は、NTTドコモ様、未来シェア様のご提案による「AI運行バス」を基盤として、来街者等の回遊性を高め、経済の活性化、賑わいの創出に寄与する新しい交通サービスを創出することを目指します。
Q2.オンデマンド乗合交通システム「AI運行バス」の実証を開始した経緯や、具体的なサービス内容、実施により期待される効果を教えてください。

実証を行う経緯としては、I・TOP横浜に参画されたNTTドコモ様から、「AI運行バス」実証実験の提案をいただきました。AI運行バスは、観光施設などにダイレクトに移動できるオンデマンド乗合交通システムです。従来のバス・タクシーでは、カバーできない新たな交通需要の掘り起し、送客効果による地域経済活性化への効果が期待できるため、横浜市は、地元事業者や各施設、警察への説明や庁内のとりまとめについて支援を行いました。

・独自の取り組みや今後の展望とは

Q3.今回の「AI運行バス」をはじめ、横浜市の取り組みとして、テクノロジーを活用したサービスやシステムの導入など、他の自治体と異なる点、力を入れている点があれば教えてください。

「I・TOP横浜」では、企業間の交流連携を図る中から生まれた新しいビジネスのアイデアやプロジェクトについて、パートナーとなる企業とのマッチング、実証フィールドの提供支援、官公庁や地元団体へ説明など、社会実装に向けた支援を行います。



これらの支援によって「新たなビジネスモデルの創出」、「中小企業のチャレンジ支援」、「社会課題の解決への貢献」を目標としております。
Q4.今後の展開、展望があれば教えてください。

NTTドコモ様を始め、プロジェクトに参画されている事業者の皆様の協議によりますが、本実証実験の結果を検証し、更なる議論・検討を進め、また、必要に応じ新たな連携先を求めながら、次の段階の実証を市内で行うなど、具体的な交通サービスとしての商用化に向け、プロジェクトへの支援を行っていきたいと考えています。
AIなどITテクノロジーを活用して、街の利便性向上・活性化を目指し、自治体が積極的に取り組む姿勢は、各地に広がっていってほしい動きだ。今後の展開に期待したい。

横浜市経済局

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