サイボーグ技術開発のメルティンが約20億円を調達!2020年に「遠隔操作ロボット」実用製品モデル発表へ
サイボーグ技術開発のメルティンが約20億円を調達!2020年に「遠隔操作ロボット」実用製品モデル発表へ:
10月17日、サイボーグ技術の開発を行っている株式会社メルティンMMI(MELTIN)は、20.2億円の資金調達を行うことを発表した。この資金を元に2020年までに遠隔操作ロボット(アバターロボット)の実用型量産モデルを完成させ、2021年に市場投入する。医療機器の開発も行う。
資金調達によって、現在開発中のアバターロボット「MELTANT-α」から、2019年に改良版の「MELTANT-β」の発表を予定。2020年にまでに実用製品モデルを完成させる。2021年に市場注入を行い、2023年にはあらゆる環境に対応できる遠隔サービスに展開する計画だ。
アバターロボット「MELTANT-α」は、操作する人が動作した通りに動く遠隔操作できるロボット。MELTINは人の筋肉に似たワイヤー駆動の技術を開発し、人間と近い動きを実現するのが特長だ。更に、片手で2kgのボトルを持ち上げたり、両手で4kg以上の物体を支えるといった力強いパワーを持ちながら、ペットボトルのフタを開けたり、ジッパー(チャック)の開け閉めを行う繊細さも併せ持っている。
JAXAの例は人間が活動しづらい「宇宙空間」において、アバターロボットが人間の代替となって活動するユースケースとなるが、宇宙のほかにも、災害現場など人が立ち入るのに危険な場所(期限環境)での利用が期待されている。同社では、アバターロボットの製品投入を、危険環境、宇宙や深海、リモートワーク、観光・エンタメ、農業・水産業・物流、医療・福祉の順番で進めていきたい考えだ。
同社はこれまで「生体信号処理」と「ロボット技術」の研究と開発に注力してきている。それらの目指す先には「サイボーグ」がある。サイボーグ技術は「人と機械を融合させ 、人類の新たな可能性を開くテクノロジー」と定義する。なお、アバターロボット「MELTANT-α」は「ロボット技術」を活用したものだ。
ロボスタでは、MELTINの生体信号技術やロボット技術についは下記の記事で詳しく特集している。
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MELTINは渋谷で記者発表会を開催。「”Next Stage”へ行く」と語る株式会社メルティンMMI 代表取締役/博士(工学) 粕谷昌宏氏。粕谷氏は2018年3月に「Forbes 30 under 30 ASIA」(30歳未満の注目すべき人物)に選定された
また、サイボーグ技術の開発と産業化を推進するために「国際サイボーグ推進委員会」と「国際サイボーグ倫理委員会」を創設することも発表した。サイボーグ技術の加速と製品化へ
今回の出資は、大日本住友製薬、SBIインベストメント、第一生命保険の3社による。大日本住友製薬は長年培ってきた医薬品事業の知見をもとに医療分野に貢献できる新たな価値をMELTINと提供していきたい考えだ。SBIインベストメントと第一生命保険は、サイボーグ技術を活用して医療機器やアバターロボットの開発と普及を後押し、暮らしや社会に貢献できることを目指す。資金調達によって、現在開発中のアバターロボット「MELTANT-α」から、2019年に改良版の「MELTANT-β」の発表を予定。2020年にまでに実用製品モデルを完成させる。2021年に市場注入を行い、2023年にはあらゆる環境に対応できる遠隔サービスに展開する計画だ。
アバターロボット「MELTANT-α」は、操作する人が動作した通りに動く遠隔操作できるロボット。MELTINは人の筋肉に似たワイヤー駆動の技術を開発し、人間と近い動きを実現するのが特長だ。更に、片手で2kgのボトルを持ち上げたり、両手で4kg以上の物体を支えるといった力強いパワーを持ちながら、ペットボトルのフタを開けたり、ジッパー(チャック)の開け閉めを行う繊細さも併せ持っている。
アバターロボット「MELTANT-α」の実演デモも行われた
■デモ動画 MELTINが20億円の資金調達、2020年のアバターロボット製品化をめざすJAXAやANAとの連携
この技術力が高く評価され、2018年5月にはJAXAとの連携を発表、国際宇宙ステーションでのクルー作業代替へ向けたアバターロボット初期実証を実施したり、JAXAとANAの宇宙開発・利用創出プログラム「AVATAR X」(アバターエックス)に参画するなどの実績を積み上げている。また2018年6月には経済産業省が主導するJ-STARTUPプログラムの特待生(ユニコーン候補)にも選定されている。JAXAの例は人間が活動しづらい「宇宙空間」において、アバターロボットが人間の代替となって活動するユースケースとなるが、宇宙のほかにも、災害現場など人が立ち入るのに危険な場所(期限環境)での利用が期待されている。同社では、アバターロボットの製品投入を、危険環境、宇宙や深海、リモートワーク、観光・エンタメ、農業・水産業・物流、医療・福祉の順番で進めていきたい考えだ。
アバターロボットの活用は右の分野がユースケースの例となる。同社は上から順番に投入していきたい考えだ。
「生体信号処理」と「ロボット技術」
報道関係者向けの発表会でCEOの粕谷氏は「AIが注目されているが、既存のロボットは人の代替に必要な「高度な判断能力」と「作業能力」の実現はまだまだ難しい。危険な場所では人間は作業できないし、過酷環境での労働は人が従事したがらず人材確保が困難。人が操作するアバターロボットはこれらの課題を解決するもの」とした。同社はこれまで「生体信号処理」と「ロボット技術」の研究と開発に注力してきている。それらの目指す先には「サイボーグ」がある。サイボーグ技術は「人と機械を融合させ 、人類の新たな可能性を開くテクノロジー」と定義する。なお、アバターロボット「MELTANT-α」は「ロボット技術」を活用したものだ。
「国際サイボーグ推進委員会」と「国際サイボーグ倫理委員会」を創設
この日、同社はサイボーグ技術の開発と産業化を推進するために「国際サイボーグ推進委員会」と「国際サイボーグ倫理委員会」を創設することも発表した。粕谷氏は「サイボーグ技術は大きな社会的インパクトを持つ産業創造を実現する技術。だからこそ可能性と危険性を表裏一体で合わせ持つ。サイボーグ技術を主導する企業として、サイボーグ技術の産業利用/社会実装によってより良き世界を創るために活動したい。倫理委員会では、様々な専門家に参加頂き、それぞれの見地からサイボーグ社会の課題を議論していくことで危険利用等のリスクを下げ、倫理観と新たな文化を創っていきたい」と語った。ロボスタでは、MELTINの生体信号技術やロボット技術についは下記の記事で詳しく特集している。
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